フィリピンで現地SIMカードを使って、通信手段を確保する方法について紹介します。
また、フィリピンで最近使われ始めたeSIMについてもお伝えします。
フィリピンは、日本と比べてインターネットの速度が遅く、不安定なことが多い国です。
しかし、最近ではインターネットの重要性が高まり、政府や各社がインフラの整備に力を入れています。そのため、インターネットに繋ぐ方法も多様化してきており、自分のニーズや予算に合わせて選ぶことができます。
フィリピンに留学する方は、インターネットを使う機会が多いので、常にネット環境に接続しておきたいと思う方が多いと思います。
しかし、海外用のポケットWi-FiやSIMカードを契約すると、費用が高額になる場合が多いので、費用をできるだけ抑えたいという方は、現地のプリペイドSIMカードを使うのがおすすめです。
現地のプリペイドSIMカードを使うメリット・デメリット
現地のプリペイドSIMカードを使うメリット
- SIMカードが安い
- 通信費が安い
- 自分の使いたい日数や使い方(データのみ、データと通話を選択)に合わせたプランがある
SIMカードは、通信大手のGlobe社、Smart社ともに1枚40ペソ(100円程度)と安いです。
料金も以下の例のように、日本のWifiレンタルなどと比較して、かなり安いです。
現地のプリペイドSIMの料金例
Globe社
GoSURF299 30日間(2GBデータ通信)299ペソ(748円程度)
GoSURF999 30日間(10GBデータ通信)999ペソ(2,498円程度)
※日本円は、1ペソ=2.5円で計算
現地のプリペイドSIMカードを使うデメリット
- 英語でのSIMカードやプリペイドカードの購入や設定がやや面倒
- 通信速度やエリアが不安定な場合がある
- データ量や有効期限に注意しなければならない
現地のプリペイドSIMカードを使う方法
現地のプリペイドSIMカードを使うには、SIMフリーのスマートフォンが必要です。
SIMフリーとは、SIMカードを入れ替えることで自由に通信会社を変更できるスマートフォンのことです。
日本で購入したスマートフォンは、SIMロックがかかっている場合があるので、事前に確認してください。
SIMロックがかかっている場合は、解除が必要です。
SIMロックの解除方法は、キャリアや端末の購入時期等によって異なります。
主要キャリアについては、以下のサイトを参考にしてください。
SIMカードは、空港やショッピングモールなどで簡単に購入できます。
店員に尋ねると購入が必要なものは教えてくれ、SIMカードのスマートフォンへの挿入などもやってくれることが多いです。
SIMカードは、40ペソ(100円程度)ですが、データ通信とセットで販売しているものもあります。
SIMカードを購入したら、該当するSIMカード会社の登録用Webサイトにアクセスし、登録作業を行います。
インターネットに接続して登録作業を行う必要があるため、Wi-Fiが使える環境で作業を行ってください。
登録作業には、パスポートやフィリピンでの住所を証明する書類、出国便のeチケット控えなどが必要になります。
書類の画像をアップロードする形で登録することになるので、事前に準備しておくとよいでしょう。登録が完了すると、SIMカードが使えるようになります。
自分で行うのが面倒という方は、各SIMカード会社のショップでサポートしてもらいながら登録することも可能です。
SIMカードの登録だけでは、インターネットが使える状態にはなりません。
通信費をチャージするために、プリペイドカード(ローディングカード)を購入する必要があります。
以下、プリペイドカードによるロードの説明です。
プリペイドカードは、コンビニやショッピングモールなどで売っています。
必ずSIMカードと同じ通信会社のものを購入してください。
プリペイドカードの料金は、金額に応じて様々ですが、例えば、300ペソ(約750円)のプリペイドカードを購入すれば、300ペソ分の通信費をチャージできます。
Globeのチャージ方法
- プリペイドカードを購入して、裏面のスクラッチを削り、カード番号とPIN番号を確認します。
- 「*143#」に電話をかけて、「2.My Account」を選択します。
- 「3.Load call card」を選択して、カード番号とPIN番号を入力します。
- ロード完了のSMSが届きます。
Smartのチャージ方法
- プリペイドカードを購入して、裏面のスクラッチを削り、カード番号とPIN番号を確認します。
- 「1510」+「PIN番号」(ロードカードの番号)に電話をかけます。
- ロード完了のSMSが届きます。
通信費のチャージができたら、通信プランを設定することで、インターネットが使えるようになります。
通信プランは、通信会社のアプリをインストールして選択することができます。
(SMSでテキストキーワードを送ることでも設定できます)
アプリは、Google PlayやApp Storeで無料でダウンロードできます。
※プラン例は以下で紹介しています。
GlobeとSmartの通信プラン
フィリピンでは、GLOBEとSmart社が、データ通信量や期間が異なる幅広い料金プランを提供しています。
また、プロモと呼ばれるお得な料金プランもありますが、常時提供しているとは限りません。
Globe、Smartとも、公式サイト等では、プランの紹介ページが一か所にまとまっておらず、分かりにくいです。
Globeの通信プラン例
GLOBEでは、GoSURF、SUPERSURFといったお得なプロモというプランを提供しています。
GoSURFは期間内に使える容量が決まっており、SUPERSURFは1日毎の容量が決まっています。
参考:GLOBE公式サイト
以下はプランの例です。他にも数多くのプランがあります。
2024年1月19日現在のプラン(プロモ)例 ※期間によって内容は変わります。
プラン | 期間 | データ | 料金 |
---|---|---|---|
GoSURF 299 | 30日 | 2GBのデータ通信 | 299ペソ |
GoSURF 599 | 30日 | 5GBのデータ通信 | 599ペソ |
GoSURF 999 | 30日 | 10GBのデータ通信 | 999ペソ |
GoSURF 1299 | 30日 | 15GBのデータ通信 | 1299ペソ |
GoSURF 1999 | 30日 | 30GBのデータ通信 | 1999ペソ |
GoSURF 2499 | 30日 | 50GBのデータ通信 | 2499ペソ |
SUPERSURF 50 | 1日 | 800MBのデータ通信 | 50ペソ |
SUPERSURF 120 | 3日 | 800MBのデータ通信/1日 | 120ペソ |
SUPERSURF 200 | 5日 | 800MB/のデータ通信1日 | 200ペソ |
Smartの通信プラン例
データ通信とTikTok・ネットテキスト無制限がセットのPOWERALL、データ通信のみのALL DATAをはじめ、幅広いプランがあります。
参考:Smart公式サイト
2024年1月19日現在のプラン例 ※期間によって内容は変わります。
プラン | 期間 | データ | 料金 |
---|---|---|---|
POWERALL 5GB | 5日 | 5GBのデータ通信+TikTok・ネットテキスト無制限 | 50ペソ |
POWERALL 8GB | 7日 | 8GBのデータ通信+TikTok・ネットテキスト無制限 | 99ペソ |
POWERALL 12GB | 30日 | 12GBのデータ通信+TikTok・ネットテキスト無制限 | 149ペソ |
POWERALL 20GB | 30日 | 205GBのデータ通信+TikTok・ネットテキスト無制限 | 449ペソ |
POWERALL 40GB | 30日 | 40GBのデータ通信+TikTok・ネットテキスト無制限 | 749ペソ |
POWERALL 60GB | 1日 | 60GBのデータ通信+TikTok・ネットテキスト無制限 | 899ペソ |
ALL DATA 5GB | 3日間 | 2GBのデータ通信 | 50ペソ |
ALL DATA 6GB | 7日 | 6GBのデータ通信 | 99ペソ |
ALL DATA 24GB | 30日 | 24GBのデータ通信 | 299ペソ |
ALL DATA 36GB | 30日 | 36GBのデータ通信 | 399ペソ |
ALL DATA 48GB | 60日 | 48GBのデータ通信 | 499ペソ |
ALL DATA 72GB | 90日 | 72GBのデータ通信 | 599ペソ |
GlobeとSmart社の「eSIM」について
フィリピンでは、大手通信会社のGlobeとSmart社が、eSIMのサービスに対応しています。
先にご紹介した通常のSIMとは登録や利用方法が異なります。
eSIMを使うには、以下の条件を満たす必要があります。
- スマホがeSIMに対応していること
- スマホがSIMロックフリーであること
- スマホのOSが最新であること
現在、eSIMに対応しているスマホは、iPhone XS以降のモデルや、Samsung Galaxy S20シリーズなどの一部の機種に限られています。
日本で購入したスマホがE-SIMカードに対応しているかどうかは、事前に確認してください。
GLOBEのeSIM対応機種は、こちらのページ、真ん中あたりの以下(赤枠)をクリックするとウィンドウが開きます。
eSIMを使うには
eSIMはメールでの受け取りが可能なようですが、通常のSIM同様、IDを画像に加え、滞在先の住所を証明する書類のアップロードも必要となります。
また、電話認証の関係等で、渡航前の日本での登録ができるかどうかは不明です。
まとめ
以上、フィリピンの留学生が現地SIMカードを使って、通信手段を確保する方法をご紹介しました。
フィリピンでは、インターネットの状況が日本とは異なるので、自分の目的や予算に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。
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