フィリピンは英語が公用語の1つです。
私の住んでいるセブでは、現地の人は現地語と英語を話していて、私のような外国人は英語を使えば、たいていのコミュニケーションとることができます。
我が家は子供の英語教育のためにセブに移住しました。
私はオンラインで日本の仕事を細々としているだけなので、仕事で英語を使うわけではなく、英語力はほとんど伸びていません。
でも、日常生活上、必要な現地の人との会話は、つたない英語でなんとかこなしています。
フィリピンは、英会話学校などに通って英語力を磨くにはおススメの地ですが、私のような貧弱な英語力の日本人にとっても“優しい”ところだと思います。
英語が苦手な私がフィリピンでの英語生活について考えてみました。
つたない英語で日常生活を送る
子供の英語教育のためならば、アメリカ、オーストラリア、カナダなど別の選択肢もあります。
しかし、フィリピン以外だと、かかる費用がかなり大きく、選ぶ余地はなかったと思います。
地元の私立小学校に通っている子供たちの英語力は伸びていると思います。
しかし、私は英語を使って仕事をしているわけではないので、英語で話す機会もそれほどなく、英語力はほとんど伸びていません。
セブに来て最初のころは、日常英会話の参考書をパラパラ読んでいましたが、今はそうしたこともやっていません。
ほとんど引きこもり生活の私ですが、それでも、買い物の際の店員、子供の学校の先生や事務員、家の大家さん、家関係の修理の人など、すべて英語でのやりとりが必要です。
仕事ではないので、難しい英語をこなす必要はありませんので、特にはスマホで調べながら、つたない英語でなんとかやっています。
英語が苦手な外国人にも寛容なのは、純粋なネィティブでないから。
私は、アメリカなど純粋なネィティブの国に住んだことはないので、比較はできませんが、フィリピンでは、たどたどしい英語でもそれほど嫌がらずに話してくれる人が多い気がします。
フィリピンでは、店員さんなどは、その人自体が私と同レベルといったケースもありますが、学校の先生のような、しっかりとした教育を受け、流ちょうな英語を話す人も寛容さがある感じがします。早すぎてついていけない時などは、ゆっくりと話してもらうこともありますが、割と伝わりやすい英語を話してくれます。
私の妻は大学時代、留学プログラムで選ばれてアメリカに留学したことがあったのですが、英語力が通用せずに大変だったと言っていました。メンバーに選ばれる位なので、それなりに自信があったと思いますが、それが打ち砕かれたようです。
また、以前、住んでいるアパートの隣がアメリカ人夫婦(夫は純粋なアメリカ人、妻はフィリピン系アメリカ人)で、時々話すことがありましたが、やはり英語についていけない部分が多かったです。その夫婦は人柄がよく、フレンドリーだったのですが、周囲がアメリカ人ばかりだったら、言葉的にストレスがたまるような気がしました。
フィリピンの公用語は英語とフィリピン語です。
80前後の言語があるとされるフィリピンで、多様な文化と言語の人々が、円滑にコミュニケーションをとるために使われる言語のうちの1つが英語です。
フィリピン語が国語とされ、英語が第2言語と言われています。
フィリピン人は、外国語として英語を学習して習得しているため、英語に対する感覚がネイティブとは違うのではないかと思います。
フィリピン人にも様々な性格の人がいるので、一概には言えませんが、こうした英語に対する感覚が、寛容さにつながっているのではないでしょうか。
ちなみに世界の英語人口15億人のうち、ネイティブ・スピーカーはたった1/4(25%)の3.8億人。
残りの3/4(75%)の11.2億人は、フィリピンのような第二言語/外国語として英語を習得した非ネイティブ・スピーカーです。
意外なことに非ネイティブ・スピーカーの方が多数派なのです。
フレンドリーな人柄のフィリピン人
純粋なネイティブではないことに加え、フィリピン人は、明るく陽気、フレンドリーな人が多いことも、英語が弱い外国人もそれなりに暮らしやすい理由の一つだと思います。
また、フィリピン人は世界トップクラスの親日国と言われており、実際、日本人だからというだけで声をかけられたり、「こんにちは」「ありがとう」などと日本語で挨拶してくる人もいます。
過去に日本軍による悲惨な歴史があったにも関わらず親日なのは、戦後の日本による経済援助、ジャパニーズテクノロジーやサブカルチャー等の浸透、フィリピン人の寛容な国民性など様々な理由があると言われています。
日本人としては、過去のそういった歴史について忘れてはいけないと思いますが、フィリピンに暮らす日本人にとって親日的な人が多いのはありがたいことです。
非英語ネイティブのフィリピン人。英語力は?
フィリピン人は純粋な英語ネイティブではありませんが、英語力は実際のところどうなのでしょうか。
英語力を示す2つの指数による結果をご紹介します。
ビジネス英語指数(BEI)
少し古いデータですが、アメリカのオンラインビジネス英会話学習ソフトを販売しているGlobalEnglish社が発表した国別にビジネス英語の能力を評価するビジネス英語指数(BEI)で、世界で最もビジネス英語能力が高い国として、フィリピンが1位になりました。
ビジネス英語指数(BEI)は、非ネイティブスピーカーの実用的なビジネス英語能力を国別に評価しているので、グローバル企業が拠点を置く際に考慮する一つの指数となっています。
アメリカやイギリスのような英語を公用語としている国でも国内に非ネイティブスピーカーがいるので調査対象に含まれています。
日本はアジアで最下位です。
参考:ビジネス英語能力の国別ランキング「ビジネス英語指数(BEI)」(2013年)
EPI(EF英語能力指数)
また、EF EPI(EF英語能力指数)による英語力の国別ランキング(2019年)では、フィリピンは100カ国中20位となっています。
EF EPIは、EF試験を受験した成人の英語力の国別ランキングを示そうという試みであり、能力指数は代表抽出調査ではなく、自主的に受験した者の調査結果に基づいています。
調査対象者はインターネットをよく使い、英語力の試験に興味があり、人口全体と比べると若年層・都市部のものが多く、各国の英語力を判断するのに適しているとされています。
1位のオランダを始め上位はヨーロッパ諸国が中心です。
日本は53位です。
参考:EF EPI公式サイト
フィリピン英語はレベルが高い
「訛りがある」「キレイな英語を話す」
「ネイティブとは大違い」「ネイティブより教えるのが上手」
など、フィリピン英語に関する評価は様々です。正反対の内容もあったりと、英語に詳しくない私にとっては、どれが正しいか分かりかねる部分も多いです。
しかし、上記の2つの指数の結果にもある通り、世界的には高いレベルの英語力といって間違いないと思います。
まとめ
英語力の高い国にせっかくいるのだから、語学学校等で英語力を磨かなければもったいないと思いながら、特に何もせずにセブに住み続けてきました。
フィリピンの現地の会社で働こうと考えている方は、それなりの英語力が必要ですが、私のような英語に弱い者でもなんとか生活できています。
生活面での日本とのギャップは色々とありますが、英語的に見ると、英語ができる方もあまりできない方も、日本人にとっては生活しやすい国ではないでしょうか。