【フィリピン・セブ移住】7つのメリットとデメリット(在住者が教える)

セブ

リゾート観光地や英語留学先として、知られているフィリピンのセブ島。日本人の移住先としても人気があります。

7年前、フィリピンのセブに家族で移住した私がセブ移住のメリットとデメリットをご紹介します。

今は、コロナの下、旅行や移住で訪れる日本人はほとんどいないと思いますが、将来、移住を検討されている方の参考になれば幸いです。

フィリピン・セブの移住に関する情報(まとめ)はこちらをご覧ください

目次

セブ移住 7つのメリット

セブ移住のメリット① 永住ビザが取りやすい

現在「リタイアメントビザ」はコロナの影響で新規発行が停止中です。
 発行開始の時期はまだ未定で、内容が変更される可能性があります。

フィリピンでは、フィリピン人と結婚していない人でも永住権のあるビザが取りやすい国として知られています。

外国人でも取得できる永住権のあるビザは「リタイアメントビザ」という名称で、フィリピンに移住する日本人に人気があります。

35歳以上なら取得することができ、預託金として大人一人約200万円(配偶者と子ども2人まで無料)をフィリピン政府指定の銀行に預ける必要があります。
これはキャンセル時に戻ってきます。

私と妻は夫婦別姓で、籍を入れていないため、大人それぞれの預託金が必要です。
大金ですが、銀行はどこも日本に比べて利息は相当高め。定期預金のようなものと考えることにし、ビザを取得しました。

セブ移住のメリット② 人件費が安い

フィリピンの人件費は日本と比較して格段に安いです。

フィリピンの最低賃金は、非農業で、マニラ首都圏の日給が500~537ペソ(1100円程度)、セブが含まれる中央ビサヤ地方の日給が318~386ペソ(770円程度)。
※参考:JETROビジネス短信

これらは時給ではなく日給です。

人件費が安いため、フィリピンでビジネスを行う場合、従業員を安く雇用することができます。

ちなみにフィリピン・セブでメイドさんを雇う場合、住み込みの場合、月4000~5000ペソ程度(3食付き、部屋も与える)で雇うことができます。

セブ移住のメリット③ 英語が公用語

英語教育イメージ

フィリピンは、アメリカの支配時代を経て、独立後、英語による教育が行われるようになり、フィリピン語と英語が公用語となっています。

幼少時代から英語を学んでいるフィリピン人は、英語力が高い国としても知られ、米国のグローバルイングリッシュ社による「ビジネス英語指数」調査で、世界で最もビジネス英語能力が高い国としてフィリピンが選ばれています。
また、「世界中のコールセンター」が集結しており、外国企業の英語応対の受け皿となっています。

フィリピンは英語留学先として有名で、日本人や韓国人をはじめ大勢の外国人が訪れています。

また、インターナショナルスクールも数多くあり、英語力や国際養うため教育
移住、親子移住する日本人、外国人が数多くいます。

私も7年前に家族5人で英語教育が目的でセブに移住しました。

セブ移住のメリット④ 物価が安い

フィリピンの物価は日本と比較して1/3~1/2と言われることがあります。
しかし、生活のレベルによって大きく変わってきます。

多少の不便などを我慢すれば、生活費は安く抑えられます。
日本と同じような快適さを求めると日本と同程度かそれ以上の生活費が必要となりますが、全般的には日本よりやや安めだと思います。

日本よりかなり安いものの例を挙げると、
タクシー代が初乗り100円程度、バス代が20~25円程度とかなり安いです。
散髪代も100~200円程度で済みます。
外食もローカルの食堂だと100円~150円程度で食べられます。
(それなりのレストランや日本食レストランだと、日本と同程度の費用がかかります。)

日本と比べて、野菜や果物は高いものと安いものがあり、平均すると同じ位。
米は安く、肉は同じくらい。魚は高めです。

我が家では日本食を作ることが多いですが、日本の調味料は日本の2~3倍と高いです。

家賃は、同程度の広さだと日本より安くコンドミニアムが借りられます。

セブ移住のメリット⑤ 人口ボーナスが続いている

人口ボーナスとは、労働力増加率が人口増加率よりも高くなることにより、経済成長が後押しされることのことを指します。

フィリピンは、平均年齢が24歳と若く、2062年まで人口増加が続くとの試算があり、人口ボーナス期が続くとされています。

働く世代(15〜64歳)の割合が増加し、人口構成の変化が経済成長にプラスの影響を与えているとされています。

人口ボーナスが長く続くということは、ビジネスチャンスも大きくなります。

さらにフィリピンは個人消費が非常に高く、人口が多い分、さらにモノがどんどん売れます。

一方、日本は超高齢化社会へと進んでおり、逆に労働人口が減っていっている状態です。

セブ移住のメリット⑥ 親日的な人が多い

フィリピン人 イメージ

2019年の「世界13カ国の親日度調査」(アウンコンサルティング株式会社が実施)では、フィリピンの日本への好感度は「大好き」が77%、「好き」が21%と、好感度がとても高い結果ととなっています。

セブに住んでいると、日本人だというだけで声をかけてくれる人がいます。
そうした方と会話すると、「日本に旅行に行ったことがある」「日本に働きにいったことがある」と話す方が時々います。

また、日本のアニメや漫画などの文化に興味があるフィリピン人も多いようです。

セブだけではなく、フィリピン全体において日本人は好かれていると感じます。

今は以前ほどではないかもしれませんが、日本という国に憧れを抱いている人や、いつか日本に来たいと思っているフィリピン人も多いようです。

フィリピン人は元々、楽観的で陽気な親しみやすい人が多いので、比較的コミュニケーションは取りやすいですが、親日的な人が多いと、より交流を図りやすいと思います。

第二次世界大戦では、アメリカと開戦した日本軍が、アメリカの植民地であったフィリピンに侵攻し、占領しました。
その後、フィリピン奪還を目指す米軍と激しい戦いを繰り広げたことにより、多くのフィリピン人が犠牲となりました。

そうした過去の歴史を忘れてはなりませんが、今はフィリピンと日本の関係は良好と言えるでしょう。

移住先としては、現地人に親日的な人が多い方が暮らしやすいと思います。

セブ移住のメリット⑦ 日本から近い

フィリピンと日本はわずか3,000キロと東南アジアで最も近い国です。
日本からマニラなら4時間半、セブなら5時間程度のフライトなので、気軽に行くことができます。
突然、日本に帰らなければいけない用事ができた場合も、その日のうちに帰国できます。
仕事の関係で日本とフィリピン・セブ間を頻繁に行ったり来たりする人も少なくありません。

時差も1時間と少ないため、時差ボケもなく、日本にいる家族や友人と連絡を取りやすいです。

日本~フィリピン間の主な直行便のある都市は以下です。
・マニラ間:東京、大阪、名古屋、福岡、札幌
・セブ間:東京、大阪

セブ移住 7つのデメリット

セブ移住のデメリット① 治安が不安

治安のイメージ

日本と比較すると治安はよくありません。
また、一般の人が銃の所持を認められている社会でもあります。(外国人は認められていません)

しかし、治安の悪いと言われる場所に近づかない、スリや窃盗に気をつけて行動するなどを守れば、治安についてそれほど心配はないと、私は思います。

7年前からセブに住んでいますが、危険を感じたことはありませんでした。

ただし、家の鍵のかけ忘れから窃盗に遭ったことはあります。

こちらの記事もご覧ください。

セブ移住のデメリット② 生活インフラが整っていない

日本にいるとあまり感じませんが、セブで生活していると、つくづく日本の生活基盤は整っていることを実感します。

車で走ると、至るところで道路が陥没している、信号機が止まっている、電線が垂れ下がっているなど、いろいろと突っ込みどころが満載です。

また、スーパーやレストランのトイレが汚い、エスカレータが止まっている、水が出ない。ネットが遅い、途切れるなど、数え上げるときりがありません。
水道水は飲むことができず、飲料用や料理用にミネラルウォーターを買わなければなりません。

最初は、日本とのギャップに戸惑いましたが、住んでいると慣れてきました。

インフラもそうですが、家や水回りの修繕など生活関連のサービスも日本のような質や対応は望めません。

セブ移住のデメリット③ 物事が思い通りに進まない

生活関連のサービスの依頼、公的機関での申請関係など様々な物事が遅々として進まないことが多いです。

人にもよりますが、いいかげんな対応によって、物事がストップしてしまうことも少なくありません。

例えば、最近ではネット回線のアップグレードで2カ月以上かかりました。
ユーザー対応の仕組みが、ネットを使ってかなり自動化されている反面、要求を生活に伝える方法がなかったり、指定の時間に技術者が来なかったりと、ちぐはぐさが否めませんでした。

免許の更新なども待ち時間が非常に長く、一苦労です。

物事が思い通りに進まないことは、最初はイライラしましたが、セブに長く住んでいると、当たり前になってくるので、ある程度は「まぁ、しょうがないか」と気長に構えられるようになりました。

セブ移住のデメリット④ 食事の種類の幅が限られる

野菜

日本では、食材の種類が多く、質の高い野菜や肉、魚が手に入ります。

セブでは、日本食を作ろうとすると、使える食材の種類が限られ、バリエーションが偏ってしまいます。

特に野菜は、値段は日本とそれほど変わらないですが、質はあまりよくないものが多いです。
カボチャやカボチャは風味や味がよくない、オクラは固いなど。

特に魚は値段が高めで、暖かい場所の魚なので、日本の魚のような脂のりはなく、パサパサとした食感の魚が多いです。
冷凍のサーモンやマグロも売っていますが、高価です。

そうした中、フィリピン料理は、日本人の口に合う美味しい料理も多いので、覚えると、安い食材で料理ができ、バリエーションが広がるのでおすすめです。

また、外食では日本食レストランも数多くあり、丸亀製麺、吉野家、CoCo壱番屋などのチェーン店も進出しています。
しかし、日本食レストランは、価格が高いので、食費を抑えようとするならば、そんなには利用できません。

セブ移住のデメリット⑤ 医療費が高くつく

チョンワ病院
最新の設備が整ったセブの病院

フィリピンでは、セブやマニラなどの大都市では先進国並みに医療の整っている病院もあります。

日本人など外国人の多くは医療の整っている病院に行きますが、日本より高額な医療費がかかります。

保険制度もあまり充実していないので、なおさらです。

私は年に1度日本に一時帰国するため、日本の国民健康保険に加入したままなので、後で海外療養費を受給することが可能です。
この場合は、いったん全額を支払わなければなりません。また、手続きも少し面倒です。

少し面倒な症状の場合は、設備の整っている病院にいきますが、単なる風邪などの場合はローカルの病院を利用しています。

セブ移住のデメリット⑥ 交通渋滞がひどい

フィリピンは街の規模に対して道路が少なく、鉄道や地下鉄などの交通機関が発達していないので、渋滞が深刻です。

経済発展の中にあり、新車販売台数も年々増えており、渋滞はひどくなる一方です。

渋滞がない時は10分程度で行けるのに、ラッシュ時は1時間以上かかるということも珍しくありません。
朝・夕のラッシュ時には歩いた方が速いほど渋滞します。

フィリピン・マニラでは、渋滞緩和のため車のナンバーの数字によって特定の曜日の通行を規制する「ナンバーコーディング」という制度が導入されています。

セブ移住のデメリット⑦ 虫が多い。野良犬がたくさんいる

南国であるフィリピンは、日本よりも虫が多いです。
一年中蚊がいて、刺されると、蚊の媒介によるデング熱やマラリアなどに罹患してしまう可能性もあるので対策が必要です。

私の子供も軽い症状で済みましたがデング熱にかかったことがあります。

また、ゴキブリやアリなども多く、こちらも対策が必要になる場合があります。

それから、野良犬が多いので、狂犬病に気を付ける必要があります。
犬は至るところに糞をするので、見た目や臭いで不快な思いをすることも多いです。

セブ移住 メリットとデメリット まとめ

海外に住むからには、メリットばかりではなく、当然、デメリットもたくさんあります。

「郷に入っては郷に従え 」という言葉がありますが、他国に住まわせてもらうからには、ある程度、日本的なこわだりを捨て、生活上の不便さや不自由な部分を楽しんででいくことも必要だと思います。

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