フィリピン留学で海外旅行保険に入るべきか迷う方は多いと思います。
また、なるべく費用はかけたくないと考えている方も多いと思います。
実際のところ、保険に入っても使わないケースが多いとは思いますが、万が一の備えとして、海外旅行保険には、入ることをおすすめします。留学先でも加入が必要な学校は多いです。
この記事では、フィリピン留学における海外旅行保険の必要性や、おすすめの海外旅行保険の等についてまとめています。
また、現地で治療を受けた時の費用の払い戻しをしてもらえる「海外療養費制度」についても紹介しています。
フィリピン留学で海外旅行保険は必要か
以下のような理由からフィリピン留学中の海外旅行保険は必要です。
- 医療費が高額
フィリピンの私立病院での治療費は日本と同等かそれ以上になることがあり、保険なしでは高額な医療費を自己負担することになります。 - 治安や衛生状態の問題
フィリピンでは治安や衛生状態が日本と比べて劣るため、病気や怪我のリスクが高くなります。 - 緊急時の対応
事故や急病などの緊急時に、迅速かつ適切な医療サービスを受けるためには、海外旅行保険が必要です。 - キャッシュレス診療
保険に加入していると、提携病院でキャッシュレス診療が受けられるため、現金の持ち合わせがなくても安心です。 - 日本語サポート
海外旅行保険には日本語でのサポートが含まれていることが多く、言葉の壁を感じずに対応してもらえます。 - 盗難や事故の補償
盗難や事故による損害も補償されるため、安心して留学生活を送ることができます⁴。
フィリピン留学を安心して楽しむために、海外旅行保険に加入することをおすすめします。
海外療養制度も海外旅行保険と併用で利用できる
この記事の最後の方で紹介していますが、社会保険(社保)、または、国民健康保険(国保)に加入していれば、「海外療養費制度」という制度も利用できます。
現地の医療機関で治療を受けた場合、申請により、その医療費の一部を後から払い戻してもらえるという制度です。
海外療養費制度は、海外旅行保険と併用できます。
ただ、医療費だけが対象なことや、それだけでは医療費を十分まかなうことができない場合があります。
海外旅行保険の種類
クレジットカード付帯保険を使う
クレジットカードに付帯している海外旅行保険を利用する方法があります。
これは手軽で費用もかかりませんが、補償内容が限定的であることが多く、特に留学期間中の長期滞在には不十分な場合があります。
クレジットカード会社の付帯保険は、対象に含まれているか必ず確認しましょう。
Amazon Mastercard(三井住友カード)の例では、年会費が必要なカードと年会費無料のカードによって適用条件が違います。
年会費無料のカードは、事前に旅費などをクレジット決済することが条件となっています。
旅行安心プラン(海外旅行傷害保険)(三井住友カード公式サイト)
また、カード会社によっては、以前は適用になっていても、条件が厳しくなり、実は対象外だったというケースもすくなくありません。
適用条件が厳しくなった例(楽天カード)
年会費無料の楽天カードは、2020年10月より、適用条件が厳しくなっています。
保険が有効となるには、日本を出国する以前に 『募集型企画旅行の料金』 に該当する代金を 利用条件のある楽天カード で支払っていることが条件になります。
航空券のみのご購入は含まれません。
クレジットカード付帯の海外旅行傷害保険(楽天カード公式サイト)
海外旅行保険に加入
専用の海外旅行保険に加入する方法です。
こちらは補償内容が充実しており、医療費や救援費用、賠償責任など幅広くカバーされます。
保険の補償範囲
保険会社やプランによって違いますが、フィリピン留学中に必要な主な補償範囲は以下の通りです。
- 治療・救援費用:
- 病気やケガの治療費、救急搬送費用など。
- フィリピンでは医療費が高額になることがあるため、十分な補償額が必要です。
- 携行品損害:
- 持ち物の盗難や破損に対する補償。
- カメラや携帯電話などの高価な持ち物が狙われやすいです。
- 賠償責任:
- 他人にケガをさせたり、他人の物を壊した場合の補償。
- 例として、ホテルでの水漏れ事故などが挙げられます。
- 航空機遅延費用:
- フライトの遅延や欠航に伴う宿泊費や食事代の補償。
- 特に長時間の遅延に備えておくと安心です。
- 救援者費用:
- 緊急時に家族が駆けつけるための費用。
- 長期留学の場合は特に重要です。
海外旅行保険を選ぶポイント
保険を選ぶ際のポイントは以下の通りです:
- 補償内容の充実度
- 治療・救援費用が十分にカバーされているか確認しましょう。
- 特にフィリピンでは医療費が高額になることがあるため、補償額が高いプランを選ぶと安心です。
- キャッシュレス対応:
- 現地での治療費を立て替える必要がないキャッシュレス対応の保険を選ぶと便利です。
- 日本語対応のサポート:
- 日本語でのサポートが受けられる保険会社を選ぶと、緊急時にも安心です。
- 保険料の比較:
- 複数の保険会社のプランを比較し、コストパフォーマンスの良いものを選びましょう。
- 口コミや評判:
- 実際に利用した人の口コミや評判を参考にすることで、信頼できる保険会社を選ぶことができます。
フィリピン留学におすすめの海外旅行保険5社
人気の海外旅行保険会社5社を比較し、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
5社とも海外留学に特化した商品があります。
どの保険会社を選ぶかは、個人のニーズや予算によって異なります。
それぞれの保険会社のメリット・デメリットを比較検討し、自分に合った保険を選びましょう。
1. ジェイアイ傷害火災保険 (t@biho・たびほ) 海外留学保険
- メリット
-
- 留学専用プランがあり、医療費用や賠償責任、携行品損害など、留学中に必要な主要な補償がしっかりカバーされる。
- 補償内容を自分のニーズに合わせて自由にカスタマイズできる。
- 申込やプラン変更がオンラインで簡単に行える。
- デメリット
-
- 細かくプランを設定できる分、何を選ぶべきか迷いやすい。
- 補償内容を充実させるほど保険料が高くなるため、予算管理が重要。
ジェイアイ傷害火災保険 (t@biho・たびほ) 海外留学保険
2. AIG損保 海外留学保険
- メリット
-
- 留学専用プランがあり、医療費用や賠償責任、携行品損害など、留学中に必要な主要な補償がしっかりカバーされる。
- キャッシュレスで利用できる提携病院が多く、医療機関を探す手間が省ける。
- 24時間日本語対応のサポートデスクがあり、緊急時のサポート体制が充実している。
- 世界中で利用できるため、短期留学や長期留学を問わず安心。
- デメリット
-
- 提携病院やサポート体制が充実しているため、他社と比較すると保険料が高い場合がある。
3. 東京海上日動火災保険 留学生・ワーホリ向けプラン
- メリット
-
- 留学生・ワーホリ向け特約を付けると、一般の海外旅行保険に付帯されている携行品損害や賠償責任では、補償されないケースも対象となる。
- 補償内容を細かく設定できるため、無駄な保険料を払わずに済む。
- 大手の実績ある保険会社であり、信頼性が高く、安定したサービスが期待できる。
- デメリット
-
- 補償内容が細かく設定できる分、プラン選びが複雑になる可能性がある。
- 東京海上日動はブランド力がある分、他社と比較して保険料が高くなる傾向がある。
4. 三井住友海上 留学保険
- メリット
-
- 留学生専用の特約があり、留学生活に特化した補償が充実している。
- 留学中のトラブルに対するサポート体制が充実している。
- 大手の保険会社なので、安心感がある。
- デメリット
-
- 保険料がやや高め。
- 補償内容が複雑なため、自分に合ったプランを選ぶのが難しい場合がある。
5. エイチ・エス損保 留学プラン
- メリット
-
- 個人プラン・ファミリープラン・グループ旅行プランの3種類からケースに応じて選択できる。
- 手続きが簡単で、オンラインで契約できる。
- 比較的リーズナブルな保険料。
- デメリット
-
- 補償内容が他の保険会社に比べてシンプルであるため、高度な補償を求める方には不向きな場合がある。
既に海外に滞在している方は、日本の海外旅行保険に加入できない
日本の海外旅行保険は、渡航前に加入することが前提となっており、加入できません。
Q 留学で既に海外にいますが、今からでも申込むことは可能ですか?
A いいえ、海外からはお申込みいただけません。
海外旅行保険は、海外旅行(留学・海外赴任を含む)の目的を持って日本の住居を出発してから日本の住居に帰着するまでの期間(ご旅行期間)に合わせて保険期間を設定し、ご契約いただく保険となっているため、既に海外にいらっしゃる方が契約することはできません。
既に海外に滞在している方におすすめの海外旅行保険
既に海外に滞在している方も海外旅行保険に加入できる保険会社3社をご紹介します。
日本の旅行保険と比べて割安なものが多いですが、携帯品の保証に制限がある、コロナ感染症が対象になっていないなど、注意が必要な場合があるので、補償の内容をよく確認しましょう。
SafetyWing
特徴
- デジタルノマド、リモートワーカー、旅行者向けの保険で、旅行先を問わず世界中で適用される。
- 毎月のサブスクリプションとして加入し、必要な期間だけ継続できる。
- 比較的低価格で、長期滞在者にとって経済的な負担を抑えられる。
グローブパートナー
特徴
- 日本語でのサポートが充実しており、日本人旅行者にとって安心感がある。
- 海外旅行保険だけでなく、留学保険やワーキングホリデー保険なども取り扱っている。
- 自分のニーズに合わせて、様々なオプションを追加できる。
※日本出国後の契約は問い合わせが必要です。
World Nomads
特徴
- アクティブな旅行者や冒険旅行者向けに設計された保険
- 自分の旅行スタイルに合わせて、補償内容をカスタマイズできる。
- 特定の地域に特化したプランも用意されている。
海外療養費制度について
日本の国民健康保険や社会保険に加入している人なら、海外旅行中に急な病気やケガをして、現地の医療機関で治療を受けた場合、日本に帰国後の申請により、その医療費を後から払い戻してもらえる「海外療養費制度」という制度があります。
「海外療養費制度」は、海外旅行保険と併用できます。
また、どうしても海外旅行保険に加入できない場合は、万が一の際、十分とはいえなくても助けになるので、内容を把握しておきましょう。
日本の国民健康保険や社会保険に加入している人が利用できますが、治療を受けた際、診療内容明細書に記載してもらう必要があるなど、現地にて用意しておくことがあるので注意が必要です。
海外療養制度の概要
- 対象者
-
日本の国民健康保険や社会保険に加入している人が利用できる
- どのような時に利用できるか
-
- 海外旅行中に、急な病気やケガをしたとき
- 日本国内で保険診療として認められている医療行為を受けたとき
- 対象となる医療費
-
- 薬代
- 診察料
- 入院費
- 手術費用
など、日本国内で保険診療が認められている医療費が対象
- 対象外の医療費
-
- 治療目的の渡航で受けた治療
- 美容整形
- 歯科のインプラントなど
など、日本国内で保険適用となっていない医療行為や薬が使用された場合は対象外となります。
- 支払われる金額
-
日本国内の医療機関等で同じ傷病を治療した場合にかかる治療費を基準に計算した額(実際に海外で支払った額の方が低いときはその額)から、自己負担相当額(患者負担分)を差し引いた額を支給します。
海外で急な病気にかかって治療を受けたとき(海外療養費)(全国健康協会公式サイト)
海外療養費(東京都北区)※一例です。国民健康保険は各市町村に窓口があります。
海外療養制度の申請方法
海外療養制度の申請は以下の手順で行います。
- 医療機関で、診療内容明細書に記載してもらい、領収書など必要な書類をすべて集めておく
- 帰国後、申請書に必要書類を添えて、加入している保険者に申請する
- 保険者から審査を受け、払い戻しを受ける
注意点
- 申請期限があるので、早めに手続きを始めましょう。
- 必要な書類は、保険者によって異なります。
- 海外旅行保険も合わせて加入しておくと、より安心です。
まとめ
留学先での予期できないトラブルに備え、海外旅行保険には加入しておくことをおすすめします。
日本では、留学する方向けのプランを用意している保険会社が多いですが、予算や留学期間に応じて、内容を比較検討しましょう。
また、医療費が発生した場合は、海外療養費制度も利用できるので、把握しておきましょう。
コメント