12月16日夜から17日早朝にかけて、猛烈な台風22号「ライ」(フィリピン名・オデット)で、セブは多くの人や建物が大きな被害を受けました。
今もほとんどの地域で停電、断水が続き、生活の復旧の目途が経っていません。
家族5人の我が家も生活が一変しました。
WiFiもほとんど使えない状況ですが、一時的に知人に借りられたので、レポートします。
追記
2022年1月1日、17日ぶりに我が家は停電が復旧しました。
年末年始に関わらず復旧作業に当たっていただいた方に感謝です。
まだ、復旧していない地域も多いようで、1日も早い復旧を願っています。
セブ市内の台風被害直後の様子
12月17日の夜、台風が通過し、これまで体験したことのない風の豪音がしたのはたった2、3時間だったと思います。
空気の塊が建物にぶつかる感じが何度もして、外では何かが飛んでぶつかり大きな物音がしたり、ガラスが割れる音がしていました。
翌朝、明るくなると、木や電柱が倒れたり、
トタン屋根が飛んだりしていました。
幸い我が家(アパート)は屋根の一部が壊れた程度で、室内にほとんど被害はありませんでした。
ただ、フィリピンでは貧民層街で、板やトタンで簡易に作った家が密集しているので、大きな被害が出たのではと思いました。
猛烈な台風22号が直撃したフィリピンで、中部と南部を中心に被害が広がっている。国家警察は20日、死者が少なくとも375人に上ると明らかにした。56人が今も行方不明のままで、犠牲者は今後も増える恐れがある。約40万人が避難したが、交通や通信が遮断されているため、被災地では水や食料の確保が困難になっている。
引用:朝日新聞デジタル 2021年12月21日
ライフラインの確保が困難
今回の災害ではライフラインの確保の大切さを思い知らされました。
水と電気、通信手段、ガソリン。
一部回復した地域もあるようですが、ほとんどの地域で、1週間以上経った今も停電が続いています。
水の確保
セブでは水道水は電気を使ってタンクに組み上げる式なので、停電になると水道水が使えません。
また、普段も水道水は飲めないのので、飲料用の水を、水の販売店で購入して家にキープしています。
そのため、食器洗いやシャワー、トイレ用の水と、飲料用の水の両方を確保する必要があります。
金持ちの大きな家では、ジェネレーター(発電機)を持っていて、電気を起こして、水道水や電気を確保しているケースが多いですが、一般人はどこかで確保しなければなりません。
スーパーでは水があっという間になくなり、水の販売店も営業している店が少ないので、長蛇の列。
4時間、5時間待ちという感じでした。
水の争奪が激しく、喧嘩沙汰も起きていると聞きました。
幸い我が家は隣の豪邸に住むフィリピン人がジェネレーターを持っていて、水道水を分けてくれ、飲料水も友人から買ってくれたので、本当に助かりました。
スマホ等の充電もさせてくれ、何から何までお世話になりました。
電気や通信手段の確保.
通信は、通信会社によって使える、使えないがありましたが、ショートメールは比較的すぐに使えるようになりました。
インターネット(データ通信)は、数日後、場所によっては使えるようになりました。
自宅では使えませんが、外に出て数百メートル歩くと、時間によっては使えることが多くなってきました。
ただ、我が家はお隣さんに助けられましたが、スマホの電源の確保が大変で、レストランの充電コーナーはいつもびっしりでした。
ガソリンの確保
食料や水を運ぶのに必要な車のガソリンの確保も重要です。
ガソリンもスタンドが被害で営業できる店が限られているため、長蛇の列、バイクと車でごった返していました。
列に並んでいる客目当てなのか、ペットボトルにガソリンを入れて、売り歩いている人もいました。
普段は水やお菓子などを売っている人がいますが、ガソリンは初めてみました。
我が家の車は、たまたま台風の前日に満タンにしていたので助かりました。
まとめ
ライフラインの確保が重要と書きましたが、同時に人の繋がり、情報の大切さも痛感しました。
我が家は、お隣さんの助けがなかったらどうなっていたか。
人間らしい生活を確保できなかったかもしれません。
また、近所の人との会話の「どこどこのSIMはつながるみたい」といったちょっとした情報が助かる場合があります。