フィリピン留学の「スパルタ」とは、どのようなものでしょうか。
「スパルタ教育」などで厳しいイメージのある「スパルタ」は、厳しい環境で自分を追い込む事で、集中的に英語を学ぶスタイルで、着実に英語力を付けたい留学生に人気があります。
そして、少し緩い「セミスパルタ」、自由度の高い「ノンスパルタ」(ノーマル)があります。
ここでは、「スパルタ」のメリットやデメリット、「セミスパルタ」、「ノンスパルタ」との違い、おすすめの学校などについてご紹介します。
フィリピン留学独自の「スパルタ」
フィリピン留学独自の「スパルタ」とは
「スパルタ」は兵士に厳格で過酷な訓練を行った古代ギリシアの都市の名です。
フィリピンの語学学校で使われている「スパルタ」は、そのストイックなイメージのように、平日の外出禁止、夕食後の義務自習などの厳しい規則の下で学ぶ方式です。
学校全体でそのような方式を採用している学校は「スパルタ校」を呼ばれています。一方、数あるコースの一部を「スパルタレッスン」としている学校もあります。
語学学校の「スパルタ」はフィリピン独自の方式です。元々韓国経営の学校で取り入れられていたのが、それが日本人経営校、欧米経営校などにも広まりました。
授業時間が多く、英語漬けの生活を送って、短期滞在でも効果を上げやすいため、日本人留学生にも人気があります。
学校によっても異なりますが、初級者の方が一般英会話を学ぶESLコースから、TOEFL、IELTS試験対策コースなど、スパルタと一言で言っても、幅広いコースがあります。
「セミスパルタ」「ノンスパルタ」との違い
ルールを少し緩めた「セミスパルタ」もあります。一方、自由度の高い学校は「ノンスパルタ」または「ノーマル」と言われています。
フィリピン留学では、学校は「スパルタ」「セミスパルタ」「ノンスパルタ」の3つのタイプに分類されます。
3つの違いを把握すると、留学の目的や到達目標、留学期間に合わせて、学校を絞り込む手掛かりになります。
以下は3つのタイプの主な違いですが、それぞれ明確な基準があるわけではないので、学校によって違う部分もあります。
例えば、ノンスパルタでは、EOP(母国語禁止ルール=English Only Policy)の規則がないところが多いですが、推奨している学校もあります。
ノンスパルタ、セミスパルタ、スパルタの比較です。
ノンスパルタ | セミスパルタ | スパルタ | |
---|---|---|---|
特徴 | ・自由度が高い ・出席率の管理は緩やかで、自主性重視 ・自分のペースで学習できる | ・厳しすぎず、リラックスしながらも集中的に学習ができるバランスの取れたスタイル ・外出の自由があるため、現地の文化や生活を楽しみながら学習したい人にも適する。 | ・日常生活や学習時間において非常に厳しいルールが設けられている。 ・精神的にも体力的にも負担が大きく、自己管理が求められる ・ほとんどが韓国資本の学校 |
おすすめの方 | ・自主的に学習できる人 ・留学中も仕事(オンライン)をしたり、観光やリフレッシュを重視しながら英語を学びたい人 ・中期や長期留学の人。 | ・ある程度厳しい環境で集中して学習したいが、自由も少しは欲しい人 ・バランスよく学習とリフレッシュを両立したい人 ・中期や長期留学の人。 | ・短期留学の人。短期間でも英語力を飛躍的に向上させたい人。 ・厳しい環境でもモチベーションを保てる人 ・自由時間やリフレッシュを最小限に抑えられる人 |
規則 | ・平日の外出が可能。 門限なし。(学校によっては門限有りも) | ・平日夜は外出可能だが門限あり | ・平日外出禁止 ・週末も外出に制限のある場合あり |
授業 | ・EOP(母国語禁止ルール)の規則がなく、授業後の自由時間が多く設けられているため、自主性が重んじられる。 | ・義務自習がある ・EOPが設けられている場合もあるが、スパルタほど厳しくはない ・夜間の自習やテストもあるが、強制力はスパルタほど強くない | ・授業時間が非常に長く、早朝から夜遅くまで英語学習に集中。 ・授業後も義務自習やテストが課されることが一般的 ・EOPを徹底 |
出席率管理 | ・授業に出席しない場合の罰則やペナルティは少ない | ・出席率は重要視されるものの、スパルタほど厳格ではない | ・出席率が重視され、欠席や遅刻に対して厳しいペナルティが課されることが一般的 |
ノンスパルタ、セミスパルタ、スパルタの実例で比較
セブに2校ある人気校「English Fella」の実例で比較します。(学校によって違います)
「English Fella1」がスパルタ校、「English Fella2」がセミスパルタ、ノンスパルタ校です。
セミスパルタが一番人気が高いそうです。
ノンスパルタ(English Fella2) | セミスパルタ (English Fella2) | スパルタ (English Fella1) | |
---|---|---|---|
向いている方 | 自由な留学生活を求める方向け | 程よい厳しさを求める方向け | 自身を追い込みたい向け |
外出禁止日 | なし(毎日外出可) | 月・火・木 (水・金・土・日外出可) | 月・火・、水・木 (金・土・日外出可) |
門限(月~木) | 17:00~外出可、門限22:00 | 17:00~外出可、門限22:00(水は外出不可) | 外出不可 |
門限(金・祝日前日) | 出発は17:00~22:00の間のみ可で、門限深夜(日付は翌日)2:00 | ||
門限(土・祝日) | 出発は早朝5:00~22:00の間のみ可で、門限深夜2:00(日付は翌日) | ||
日曜 | 出発は早朝5:00~外出可、門限22:00 | 出発は早朝5:00~外出可、門限18:00 | |
強制自習 (19:00~21:50) | なし | 月・火・木 | 月~木毎日 (19:00~21:00) |
単語テスト | なし | 月・火・木(強制自習内) | 月~木毎日+日(強制自習内) |
フィリピンの語学学校のスタイル
語学学校はスパルタなど、大きく3タイプに分類されますが、3つ、または2つのスタイルから選択できる学校もあり、もう少し細かく分類すると、以下のように別れます。
- スパルタ校
- セミスパルタ校
- ノンスパルタ校
- スパルタ、セミスパルタ、ノンスパルタから選択できる
- 3つのタイプのうち、2から選択できる
「スパルタ」の学校・コースの特徴
主な特徴
「スパルタ」は厳しい規則の下で英語漬けの生活を送り、限られた留学期間の中で英語力を伸ばすことに特化した英語教育のスタイルです。
主な特徴は以下の通りです。(※学校によって異なり、全てが当てはまるとは限りません。)
- 外出制限(平日は外出禁止、週末は申告制、門限など)
- 出席率や授業態度が厳しくチェックされる
- 1日の授業時間が8時間~12時間と長い
- 定期的なテストがある
- 強制的な自習時間が組み込まれている。
- 韓国人比率が多く日本人比率が少ない学校が多い
- EOP(English Only Policy)を徹底
- 講師も厳しい
「スパルタ」のメリット
- 英語に集中できる
外出が制限され、授業数も多い。その上、日本人学生が少ないので、英語漬けの環境におかれ、期間中は英語学習に集中することができます。 - 自分で学習プランを組み立てなくてもよい
リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングに語彙や文法を総合的に学べるよう組まれており、目の前にあることをこなしていけば英語力が向上します。 - オンオフの切り替えがしやすい
平日は勉強だけに集中し、週末はアクテビティを楽しむなど、オンオフの切り替えがしやすいと言えます。 - インプットとアウトプットのバランスがよい
マンツーマン授業に加え、小テスト、自習などが組み込まれており、インプットとアウトプットのバランスが取られたカリキュラムになっています。 - レベルの高いレッスンを受けることができる
講師は、厳しい採用試験をくぐりぬけた講師が多く、レベルの高いレッスンを受けることができます。発音や文法等を細かくチェックし、適切に教えてくれます。
「スパルタ」のデメリット
- 自分の学習スタイルを持つ方には不向き
生活を厳しく管理されるので、自分のペースで英語学習をされたい方には向いていません。 - 体力がない方には向かない
長時間英語学習を連日続けるので、体力がない方には厳しいでしょう。 - 英語中級者以上の方には合わないことが多い
英語の基礎を徹底的に固めるタイプが多いので、英語中級者以上の方には合わないことが多いです。(上級者向けのスパルタコースを設けている学校もあります)
「スパルタ」はこんな方に向いている
- 英語力の向上を最優先で考えている人
英語力の向上を最優先で考えている人、特に短期間留学の人にとっては英語漬けの環境は最適の環境です。真剣な生徒も多く、よい刺激を受けるでしょう。 - 追い込まれてやる気が出る人
放っておかれると自分に甘くなってしまうが、周りの環境に刺激を受けたり、追い込まれた時にモチベーションが上がる方には向いています。 - 自分で勉強するクセがついていない方
勉強に集中できる環境の下、ある程度の強制力が働くため、自分で机に向かう習慣のない人に向いているかもしれません。 - 体力に自信のある方
長時間の勉強、会話も全て英語となるので、一般的には疲れやすく、ある程度の体力が必要です。
フィリピン・セブ留学でおすすめのスパルタ校
学校全体がスパルタ式
-
バギオ
HELPバギオキャンパス
- 歴史の長い老舗校で実績に基づいたノウハウが豊富
- 厳格なルールを設けた独自のスパルタシステム
- 市街地から離れた景観のよい高地にある
授業料+宿泊費 4週間:$1,400~ -
セブ
CG Academy スパルタキャンパス
- 1日最大12時間のスパルタ式授業で集中的に学べる
- 8段階の審査による質が高く、熱心な講師陣
- IELTS公式会場で、IELTS関連のプログラムも充実
授業料+寮費 4週間:$1,550~ -
バギオ
PINES IELTSキャンパス
- フィリピン唯一のIELTS対策専門キャンパス
- 講師陣はIELTS対策のエキスパートでハイレベル
- IELTS点数保証コースあり
授業料+寮費 4週間:194,000円~ -
バギオ
API BECI スパルタキャンパス
- 伝統的なスパルタ規定を守っている数少ない学校
- スピーキング強化に力を入れている学校
- 24時間英語を使う環境(EOP、3+1部屋)あり
授業料+寮費 4週間:$1,550~~ -
セブ
ENGLISH FELLA1(イングリッシュ フェラ ワン)
- 圧倒的な勉強量と習得単語数を確保できる
- 英語オンリーポリシーを徹底
- ほぼ毎週末、楽しい校外アクティビティを実施
授業料+寮費 4週間:$1,750~
スパルタ-セミスパルタを選択できる学校
-
セブ
CPI(シーピーアイ)
- 街や海、山が一望できる眺望のよいリゾートスタイル
- スパルタとセミスパルタから選択できる
- 楽しみながら学べるスペシャルプログラムやアクテビティ充実
授業料+宿泊費 4週間:$1,590~ -
バギオ
MONOL(モノル)
- 長年の経験を基に質の高い英語教育を提供
- 全学生を対象にEOP適用
- 1週間体験留学制度(返金あり)がある
授業料+宿泊費 4週間:$1,540~(食事なし) -
スービック
KEYSTONE(キーストーン)
- フィリピンで最も治安のよい環境で安心して学べる
- 個々の目標、能力、スケジュールに従ってコースを選択
- 英語+ITコースあり
- 徹底管理されたEnglish Only Policy
授業料+宿泊費 4週間:$1,300~ -
バギオ
Baguio JIC メインキャンパス
- 全てのコースがスパルタ制度。自習や単語テストは強制
- レベルに合わせて適切な学習内容を提供する教育システム
- 超初級者向けのコースあり
授業料+宿泊費 4週間:190,400円~ -
セブ
CPILS(シピルス)
- 徹底した進行管理とフィードバックによる一人ひとりに合った学習
- セブ最多のネイティブ講師陣
- TOEIC、IELTS公式テストセンター
授業料+寮費 4週間:$1,518~ -
セブ
CIJ Spartaキャンパス
- 学生一人ひとり一人のレベルに合わせたカスタマイズレッスン
- スパルタとセミスパルタの選択が可能
- 海に隣接しているリゾートスタイルの学校
授業料+寮費 4週間:$1,400~ -
セブ
B’ Cebu(ビーセブ)
- 国際色豊かな超大規模校
- スピーキング強化に強み
- バギオの老舗校で20年で培ってきた効果的なカリキュラム
授業料+寮費 4週間:$1,650~ -
バギオ
A&J e-EduDC English Academy
- ネィティブ講師が多い
- 豊富なカリキュラムときめ細かな授業編成
- 広大な敷地に充実した学習環境を整備
授業料+宿泊費 4週間:$1,250~ -
セブ
EV ACADEMY(イーブイ・アカデミー)
- 徹底したスパルタプログラムでしっかりと学べる
- 質の高い講師陣
- 質の高い快適なキャンパス
授業料+寮費 4週間:$2,000~ -
セブ
Genius English(ジーニアス イングリッシュ)
- 多国籍な雰囲気の中で英語を学べる
- ネィティブ講師の授業が受けられる
- コンドミニアムが学校と宿泊施設で快適
授業料+寮費 4週間:176,000円~
学校全体がセミスパルタの学校
-
セブ
IMS(アイエムエス)
- セミスパルタ環境でクラス数が多いコースが豊富
- 日本人比率が少なく、国際色豊かな環境
- ネィティブ講師によるレッスンあり
- 海外の名門大学への進学のためのパスウェイプログラム
授業料+宿泊費 4週間:$1,400~ -
セブ
TARGET Global English(ターゲット)
- 英語初心者でも安心して通える学校
- 日本人向けのスピーキングに特化したカリキュラムを提供
- 日本人サポートチームが 24時間体制で常駐
授業料+宿泊費 4週間:$1,200~ -
セブ
IU English Academy(アイユーイングリッシュアカデミー)
- セミスパルタ式で、学校規則は厳しめ
- 新しい学校で施設や寮はキレイで快適
- 日本人がほとんどおらず、集中して英語を学べる環境
授業料+宿泊費 4週間:$1,500~ -
セブ
Curious World Academy(キュリオスワールドアカデミー)
- 経験豊富な講師陣と世界基準の教材
- 渡航前のカウンセリングやレベル診断テストあり
- ホテルをリノベーションした快適な施設
授業料+宿泊費 4週間:$1,400~ -
イロイロ
GITC(ジーアイティーシー)
- 4年制大学付属の語学学校。学部授業にも参加可能
- 教育水準の高い地域で講師の質が高い
- 一般英語コースはフルカスタマイズ制
- 試験対策プログラムが充実
授業料+宿泊費 4週間:$1,250~ -
セブ
Cebu Blue Ocean Academy(セブ・ブルーオーシャン・アカデミー)
- フィリピン留学の長年の経験とノウハウを生かした学校作り、プログラム
- フィリピントップクラスの優秀な講師陣
- リゾートホテルに滞在。リゾート気分を味わいながら留学
授業料+寮費 4週間:195,000円~ -
バギオ
A&J エコキャンパス
- 快適でリラックスできる環境の中で英語を学べる
- 試験対策も充実、スパルタコースもあり
- 寮は7つのタイプから選択できる
授業料+寮費 4週間:$1,400~ -
セブ
CELLA(セラ)ユニキャンパス
- 多彩なカリキュラム
- 独自の育成方式による優秀な講師陣
- 充実した学習環境
授業料+宿泊費 4週間:$1,500~ -
セブ
CELLA(セラ)プレミアムキャンパス
- 多彩なカリキュラム
- 独自の育成方式による優秀な講師陣
- 充実した学習環境
授業料+宿泊費 4週間:$1,500~ -
セブ
SMEAG キャピタルキャンパス
- IELTSの公式試験会場認定校
- 多国籍の学生が集う学校
- 点数保証プランの利用で98%の学生が目標を達成
- 日本の大手企業による利用実績多数
授業料+寮費 4週間:¥188,000~
セミスパルタとノンスパルタを選択できる学校
-
イロイロ
We Academy(ウィーアカデミー)
- 低料金でコスパの良い内容
- 寮と学校が一体型でアットホームな雰囲気
- 経験豊富な講師が多く、質の高い授業を提供
授業料+宿泊費 4週間:123,000円~ -
バコロド
LSLC(エルエスエルシー)
- 名門校ラサール大学の付属学校
- 大学の授業への参加や施設を利用できる
- 長年の実績に基づいた独自カリキュラム
- 住みやすく、治安のいいバコロドの学校
授業料+宿泊費 4週間:$1,330~ -
バコロド
E-ROOM LANGUAGE CENTER(イールーム)
- 格安で内容充実。費用対効果抜群
- スピーキング強化に特化
- 厳しい採用基準で安定した講師の質を確保。高リピート率
授業料+寮費 4週間:142,000円~ -
セブ
CG Academy バニラッドキャンパス
- 「勉強」「リラックス」の両方を満足させるプログラム
- 8段階の審査による質が高く熱心な講師陣
- 少人数制のグループ授業は15科目から選択
授業料+寮費 4週間:$1,400~ -
セブ
ENGLISH FELLA2(イングリッシュ フェラ ツー)
- 豊富なコースラインナップでビジネスマンを含めた中長期の留学にも満足
- ほどよいスパルタ環境で学ぶことができる
- 発音、文法など厳選された専門分野ごとの講師陣
授業料+寮費 4週間:$1,750~ -
セブ
3D ACADEMY(スリーディーアカデミー)
- コスパ最高の価格とサービス
- セブ市街地中心部の好立地
- スピーキング重視の「実践英会話学習」で英語力が伸びる
授業料+寮費 4週間:142,000円~ -
セブ
Genius English(ジーニアス イングリッシュ)
- 多国籍な雰囲気の中で英語を学べる
- ネィティブ講師の授業が受けられる
- コンドミニアムが学校と宿泊施設で快適
授業料+寮費 4週間:176,000円~
まとめ
スパルタはご自身の英語レベルや目的に合致すれば、効果的に英語力を向上させることが可能です。日本に住んでいたら体験できない英語漬けの生活を送ることも、貴重な体験になることでしょう。
人によっては、非スパルタやセミスパルタの方が合っている場合もあるので、しっかりと検討することが必要です。また、スパルタの中でも、学校全体学校によって内容が違うので、自分に合った学校を選びましょう。
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