フィリピンは、リーズナブルな費用で質の高い英語教育を提供する留学先として人気が高いです。
特にマンツーマンレッスンが主流である点が大きな魅力です。
フィリピンには、英語の語学学校が100以上あるといわれており、語学学校を選ぶ際には、たくさんの選択肢を慎重に検討する必要があります。
この記事では、フィリピン留学を成功させるための学校選びのポイントを詳しく解説します。
フィリピン留学-語学学校を選ぶポイント
語学学校を選ぶには、留学目的や留学期間、予算に応じて、どのようなタイプの学校が一番適しているか絞っていくことが大切です。
選択するためのポイントは数多くありますが、留学生それぞれ重要視するポイントは違います。
何を優先して選ぶかを考えて選択しましょう。
- 留学目的
- 予算
- 留学期間
- 学校の方針(タイプ)
- カリキュラムの内容
- 資本
- エリア
- コースの種類
- 学校の規模
- 日本人比率
- 料金
- 宿泊施設・設備
- 費用
以下、語学学校を選ぶポイントを一つひとつ詳しく紹介します。
学校の方針(タイプ)
ノンスパルタ校
Genius English(セブ)
セミスパルタ校
We Academy(イロイロ)
スパルタ校
API BECI スパルタキャンパス(バギオ)
フィリピン留学では、学校は、「ノンスパルタ」「セミスパルタ」「スパルタ」の3つのタイプに分類されます。
また、例えば、スパルタとセミスパルタのどちらかを選択できるなど、選択肢のある学校もあります。
ノンスパルタ
特別な規則がなく、自主性が重んじられているため、自分のペースで学習、生活ができます。
おすすめの方
・自主的に学習できる人
・観光やリフレッシュを重視しながら英語を学びたい人
セミスパルタ
ノンスパルタとスパルタの中間の学校です。
厳しすぎず、リラックスしながらも集中的に学習ができるバランスの取れたスタイルです。
おすすめの方
・ある程度厳しい環境で集中して学習したいが、自由も少しは欲しい人
・バランスよく学習とリフレッシュを両立したい人
スパルタ
日常生活や学習時間において非常に厳しいルールが設けられている学校です。
集中的に学べる環境で、成果を上げやすい反面、精神的にも体力的にも負担が大きく、自己管理が求められます。
英語初心者、海外が初めてという方にはおすすめしません。
おすすめの方
・短期間で英語力を飛躍的に向上させたい人
・厳しい環境でもモチベーションを保てる人
EOP(母国語禁止ルール)について
EOPとは「English Only Policy」の略で、「英語しか話してはいけない」というルールです。
学校で周囲にある程度、日本人がいると、どうしても日本語で話してしまいますが、英語漬けの環境を維持するために、EOPが設けられています。
スパルタでは、EOPが徹底されています。
セミスパルタはEOPを設けている学校が多いですが、スパルタほど厳しくはありません。
ノンスパスタは、EOPを適用している学校は少ないですが、一部、推奨している学校があります。
カリキュラムの内容(プログラム)の内容
留学目的や期間に応じて、カリキュラム(プログラム)の内容を選択しましょう。
マンツーマンとグループクラス
フィリピン留学は、マンツーマン授業が多いことが特徴で、マンツーマンがメインのカリキュラムが多いです。
その上で、マンツーマン+グループクラスの組み合わせで、マンツーマンの割合をどの程度にするか選択しましょう。
全てマンツーマンクラスのカリキュラムもあります。
集中的、効率的に学ぶには、マンツーマンマンツーマンが多いクラスがおすすめですが、料金は高くなります。
- 自分のペースで学習できる
- 苦手な部分を重点的に学べる
- 発音を細かく修正してもらえる
- 質問しやすい環境
- 失敗を恐れずたくさん話すことができる
- 他の生徒との交流ができる
- 自然な会話の練習ができる
- マンツーマンより費用が安い
マンツーマンとグループクラスの組み合わせの例
Global Language Cebu(GLC)(セブ)の一般英語コースの例です。
マンツーマンが3~7クラスのコースから選択できます。
※1クラス=50分
- LIGHT POWER SPEAKING コース
午後からレッスンが開 されます。 無理のないレッスン構成かつマンツーマンレッスンで効率良く学習できます。
マンツーマン3クラス/グループ2クラス - POWER SPEAKING コース
負担のないバランスの れたスピーキングの一般英語コース
マンツーマン4クラス/グループ2クラス - INTENSIVE POWER SPEAKING コース
しっかりと集中的に べるスピーキング特化の集中英語ース
マンツーマン5クラス/グループ2クラス - ULTRA 7 POWER SPEAKINGコース
マンツーマンで集中的にトレーニングできるスピーキング特化の一般英語ース
マンツーマン7クラス/グループ1クラス
全てのコースがマンツーマンの学校
数は少ないですが、マンツーマンのみの学校もあります。グループクラスがありません。
その学校では、生徒一人ひとりの目的やレベルなどによって、カスタマイズしたカリキュラムを提供しています。
様々なコース内容
フィリピン留学では、学校にもよりますが、一般英会話から試験対策、ビジネス英語、親子・ジュニア、専門コースなど、豊富なプログラムから選択できます。
代表的なコースの例です。
コースの例 | コースの例 |
---|---|
一般英会話コース | ・一般英会話コース ・マンツーマン強化コース ・Intensive(集中)コース |
試験対策コース | ・TOEICコース TOEICコースのある学校 ・TOEFLコース TOEFLコースのある学校 ・IELTSコース IELTSコースのある学校 ・点数保証コース 点数保証コースのある学校 |
その他の 専門コース | ・ビジネス英会話コース ビジネス英会話コース ・ワーキングホリデー対策コース ワーホリ対策のある学校 ・TESOL(英語教授法)コース TESOLコースのある学校 ・アカデミック(進学準備)コース ・英語+ゴルフコース 英語+ゴルフコースのある学校 |
親子留学コース | ・親子留学コース ・ジュニアコース ・親御様向けコース 親子留学ができる学校一覧 |
ネィティブコース (ネイティブ講師) | フィリピン留学でいうネイティブ講師とは、欧米の講師のことです。 ネイティブコースというコースがある学校もありますが、通常のコースで講師がネィティブ講師かフィリピン人講師化を選択する学校もあります。 ネイティブ講師のいる学校一覧 |
資本
韓国資本
CPI(セブ)
日本資本
Global Language Cebu(セブ)
台湾資本
BTES(セブ)
フィリピンの語学学校は大きく分けて「韓国資本」「日本資本」「それ以外の資本」に分類されます。
一部、日韓共同資本など複数の資本の学校もあります。
資本に関わらず、日本人マネージャが在籍していれば、日本語によるサポートを受けられます。
中・大規模の学校では、日本資本以外でも日本人マネージャーがいる学校が多いです。
韓国資本
フィリピン留学では、最も数が多い資本形態です。
様々なタイプ、規模の学校がありますが、スパルタ系の学校はほとんどが韓国系です。
一般的に、韓国人比率が一番高く、日本人比率が少なめのため、その構成を希望の方におすすめです。
ただ、学校によっては、日本人比率が50%前後と高めの学校もあります。
日本人留学生がある程度いる学校では日本人マネージャーがいて、日本語によるサポートも受けられます。
食事が韓国料理中心で辛いことが多い傾向にありますが、事前に確認しておくといいでしょう。
日本資本
日本資本の学校は、日本人比率が多く、日本人スタッフによる手厚いサポート体制が整っている学校が多いです。
また、スピーキング特化など日本人に合ったカリキュラムを組んでいたり、食事も日本人の口に合う内容が提供されている学校が多いです。
セミスパルタ、ノンスパルタタイプの学校があります。
それ以外の資本
台湾資本、ロシア資本、アメリカ資本などの学校もあります。
特に、台湾留学生が増えてきているためか、最近はセブで「台湾資本」の学校が増えてきています。
日本人比率が少なく、日本人のいない多国籍な環境で英語漬けの生活をしたい方おすすめ。
日本人マネージャーのいない学校もあります。
留学生が多国籍の学校では、日替わりで、様々な国の学生でも楽しめる料理を提供している学校が多いです。日本人がある程度いる学校では、日本食が提供される場合もあります。
エリア
フィリピンの各留学地の特色
フィリピンの各留学地には以下のような特色があります。
セブ | フィリピンを代表する観光地。 語学学校の数が多く、選択肢が多い。 セブの学校一覧 |
---|---|
バギオ | ルソン島北部の中心都市で、マニラから車で5~6時間ほどの地域。 高地にあり、平均気温が20度程度で南国フィリピンとは思えない涼しい気候。 スパルタの名門校が多い。 バギオの学校一覧 |
クラーク | マニラから車で2時間ほどの経済特区地域 元米軍基地があった地域で、ネイティブ講師の授業が受けられる学校がある 日本からクラークへの直行便あり。 クラークの学校一覧 |
バコロド | ネグロス島北部に位置し、マニラから飛行機乗り換えでアクセスする。 微笑みの街(City of Smiles)との別名をもち、温かい雰囲気の地方都市。 バコロドの学校一覧 |
イロイロ | パナイ島の州都。海や山に囲まれた地域で、フィリピンで一番治安の良いとされる地域。大学が多く、フィリピンを代表する教育都市でもある。 マニラやセブ島の空港で飛行機を乗り継いでアクセスする。 イロイロの学校一覧 |
マニラ | フィリピンの首都。行政や経済に関する主要スポットが集まり、インフラがしっかりと整っています。エリアによっては治安に不安があるため、安全なエリアを選ぶことが重要。 マニラの学校一覧 |
タガイタイ | マニラから車で90分ほどの場所。 山や湖などの自然に囲まれ、治安がよく、フィリピンの高級避暑地としても知られています。 タガイタイの学校一覧 |
ボラカイ | 世界的に有名なフィリピンを代表するリゾート地。 英語を学びながら、マリンアクティビティも楽しみたい方に最適。 ボラカイの学校一覧 |
各留学地の直行便の有無
直行便が就航している留学地
日本との間に直行便が就航している都市は、マニラ、セブ、クラークの3都市です。
フィリピンの空港 | 日本の空港 |
---|---|
マニラ(ニノイ・アキノ国際空港=MNL) | 成田、羽田、関西、中部、福岡 |
セブ(マクタン・セブ国際空港=CEB) | 成田、関西、中部 |
クラーク(ディオスダド・マカパガル国際空港=CRK) | 成田 |
マニラから車で行く留学地
留学地 | 所要時間 |
---|---|
バギオ | マニラから車で5~6時間程度 |
タガイタイ | マニラから車で1時間半~2時間程度 |
クラーク | マニラから車で2~3時間程度 |
国内線乗り継ぎが必要な留学地
留学地 | 国内線乗り継ぎ |
---|---|
バコロド | マニラまたはセブで国内線に乗り換えて バコロド=シライ国際空港へ行く |
イロイロ | マニラまたはセブで国内線に乗り換えて イロイロ国際空港へ行く |
ボラカイ | マニラまたはセブで国内線に乗り換えて カティクラン空港へ行く |
学校の規模
小規模校
コロンブス語学院(イロイロ)
大規模校
B’ Cebu(セブ)
小規模校から大規模校まで様々な学校があり、それぞれメリット、デメリットがあります。
小規模校
アットホームな雰囲気の学校が多く、ほとんどの生徒と顔なじみになれたり、講師と学生の距離が近くコミュニケーションを取りやすいという特徴があります。
また、学生一人ひとりに対するサポートが手厚い場合が多いです。
大規模校
大希望校は、コースの種類が豊富だったり、設備が充実しているところが多いです。
また、生徒数が多く、多国籍な友達を作りやすい環境の学校も多いです。
一方、学生ひとり一人に対するサポートが行き届かない場合があります。
日本人比率
個人の性格や指向があるので、一概には言えませんが、一般的には、それぞれ以下のような方がおすすめです。
- 日本人比率が高い学校がおすすめの方
海外が初めての方、英語初心者の方 - 日本人比率が低い学校がおすすめの方
海外に慣れている方、ある程度英語力のある方、英語漬け環境を求める方、外国人の方と交流したい方
日本人比率の多い学校、少ない学校のメリット、デメリットをまとめました。
日本人比率が高い学校のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
日本人同士で助け合ったり、情報交換したりできる。 日本人向けのサービスや設備、食事が充実していることが多い。 日本語で相談できるスタッフがいる。 | 日本人同士で日本語で話してしまうことが多く、英語漬けになりにくい。 多国籍の留学生と交流する機会が少なく、異文化体験が乏しい。 費用が高めになることが多い。 |
日本人比率が低い学校のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
外国人の友達を作りやすく、英語でコミュニケーションをとる機会が多い。 異文化に触れることで、英語力だけでなく、感性や視野も広がる。 費用が安めになることが多い。 | 日本人に頼れる人が少なく、不安や孤独を感じやすい。 日本人向けのサービスや設備、食事が少ないことが多い。 英語力が低いと、外国人と話すのが難しい。 |
宿泊施設・設備
宿泊施設(寮)
フィリピン留学では、主に学校寮、ホテル、コンドミニアムのいずれかの手段で滞在することになります。
部屋は1人~4人程度の部屋を選ぶことができる学校が多いですが、相部屋で人数が多いほど、料金が安くなります。
- 学校寮(内部寮)
学校とセットで運営されており、食事や掃除などの家事は基本的に学校スタッフがやってくれます。
門限が決まっている場合が多く、自由度は下がりますが、費用は安くなります。 - ホテル
学校が提携しているホテルで、掃除はホテルスタッフが担当しますが、食事や洗濯の手配は自分でやる場合があります。旅行気分で滞在できますが、費用は高めです。
ホテル寮のある学校 - コンドミニアム
学校が提携しているマンションのような宿泊施設で、現地の人と同様の自由度で生活できます。キッチンがついており、家事は自分でやる場合が多いです。
プールやジムが付いていることもありますが、費用は高めです。
コンドミニアム寮のある学校
講師や職員と共同生活できる学校
講師や学校職員と共同生活できる学校もあります。
共同生活すると、授業以外の生活でも常に英語を使うため、英語漬けの環境下で学ぶことができます。
設備
施設が充実している学校では、プールやジム、バスケットコート、卓球台などの運動施設をはじめ、売店、サウナ、カフェテリア、ビリヤードなどの設備があります。
施設が充実している学校ほど費用は高くなります。
また、フィリピンのトイレは排水管が細く、水流が弱いことや、水に溶けやすいティッシュが十分普及していないため、便器にトイレットペーパーを流せないのが一般的です。
しかし、日本資本の学校を中心にトイレットペーパーを流せる学校も増えてきています。
費用
予算の範囲内で、これまで見てきたポイントで何を優先するかを決めて学校を選択しましょう。
以下は、授業料など費用に関するポイントや注意点です。
マンツーマン授業 | 多いほど、授業料は高くなる |
ネイティブ講師 | 多いほど、授業料は高くなる |
オプションクラス | 選択すると高くなるが、無料の学校もある |
スパルタ式 | ノンスパルタよりスパルタの方が授業数が多いので料金は高くなる |
部屋 | 少人数部屋ほど費用は高くなる。相部屋は大人数ほど安い。 |
施設・食事 | 充実しているほど高くなる。 食事が1日2食だけだったり、別料金の学校もあるので注意が必要。 |
期間 | 短いほど単価が高くなります。 長いほど単価は安くなりますが、万が一途中で学校を変えたくなったときに変更が難しくなります。 |
キャンペーン | 学校のキャンペーンを利用すると費用が抑えられます。 オフシーズン(閑散期)にキャンペーンを行っている学校が多いです。 |
代理店の独自割引 | 学校の許可がある場合に限り、代理店によって独自割引があります。 お一人留学では、独自割引があります。独自割引のある学校 |
予算が限られている方は、格安校の中から選択するとよいかもしれません。
以下の格安校一覧の学校は、内容も充実しており、コスパがよい学校です。
※少人数部屋だとそれほど安くはないが、大人数部屋があり、費用を抑えられる学校も含まれています。
フィリピン留学-語学学校の選び方 まとめ
フィリピン留学で語学学校を選ぶための10のポイントを紹介しました。
ひとり一人、優先するポイントが異なると思いますが、悔いのない留学となるよう、よく検討して、ベストな学校を選びましょう。
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