2022年12月17日から、フィリピン・ボホール島(Bohol Island)に、セブ在住の家族5人(夫婦+中2長男+小6次男+小4長女)で12日間の旅行に行きました。ボホールの観光地を自家用車で回り、週3日の各午前中3時間(火木土9~12時)は仕事をするワーケーションでした。
その様子を旅行日程順にご紹介します。今回は、旅行の4日目です。
チョコレートヒルズ展望台
仕事の日なので早い時間に朝食を食べられるところをネットで探し、向かったところ、なんとそれはチョコレートヒルズ展望台にあるレストランでした。観光地にありがちな値段と、いまいちに見える食事だったので朝食はあきらめ、でも、せっかく来たので展望台に上ることにしました。

実は前日、チョコレートヒルズと名のついた駐車場を見かけたので、そこにいたスタッフらしき人に展望台への行き方を尋ねると、「自家用車では登れないので、ここに駐車してシャトルバスで登るように」と言われました。
不思議な気がしましたが、疲れていたことと、アドベンチャーパーク頂上からチョコレートヒルズも十分見えたので、展望台には行かないつもりでした。
でも、朝食求めて走らせていたら偶然、自家用車で展望台まで到着したということです(笑)。
昨日の話はウソをつかれたのか、英語の会話によるすれ違いか判りません。
でも、展望台に行けることになり、良かったです。
駐車料金と5人入場料で350ペソ(約800円)でした。





青銅の看板がありました。どのようにしてこの不思議なチョコレートヒルズができたか説明が書かれているようでした。
後で、チョコヒルがどうしてできたかネットで調べたところ、wikipediaに説明があり、なんと、この青銅の看板にも触れられていました。しかも、青銅の看板に書かれた内容は間違っている(科学的研究で支持されていない説明)とのことです。

チョコレート・ヒルズの円錐状カルスト地形の起源は、ボホール州カーメンの展望台に設置された青銅のプラークに平易な言葉で説明されている。このプラークは、硬くなった粘土層の上に、海洋性石灰岩の一種が侵食された形で載っている、と述べている。プラークには、以下のように記されている。
このユニークな土地は、ボホールのチョコレート・ヒルズとして知られ、太古の昔にサンゴ堆積物が隆起して雨水の作用で浸食されたものです。
このプラークには、チョコレート・ヒルズの起源について空想的な、つまり、Hillmerや Travaglia and othersのような公刊された科学的研究では支持されていない説明も、言及されている。
チョコレート・ヒルズ草に覆われた丘は、かつてはサンゴ礁でしたが、大規模な地質学的変動によって海から噴出しました。風や水の作用で数十万年以上の時間を経て今の姿になっています。
さらに、ウィキペディアでは、この青銅の著者の説についてもしっかり否定していました。
ネット上の、著者自らが公表しているような、人気のあるウェブページには、丘の起源について、空想的で、信頼性の低い様々な説が述べられている。
その中には、海底火山の作用であるとか、活火山がカタストロフィー的な噴火を起こして崩壊し、石灰岩に覆われたブロックが形成されたとか、大規模な地質学的変動が起きた結果サンゴ礁が海中から隆起したとか、潮汐の作用が関わっているといった説などがある。チョコレート・ヒルズでは、火山の噴出物などの痕跡は何も見つかっておらず、火山の噴火活動が関わっているという、広まっている理解は誤りである。
チョコレート・ヒルズ
こうした説は、突然、大規模な地質学上の変動が生じ、サンゴ礁が海から噴出したとか、潮汐が作用したなどというが、そのような現象に伴って生じるはずの痕跡の証拠はなく、地質学者によってはいっさい支持されていない。
結局、チョコヒルがどうやってできたのか、いまだにはっきりしないようです。
それもまた一興と感じます。
- 英語名:Chocolate Hills View Point
- 住所:Loay Interior Rd, Carmen, Bohol
- 公式サイト:http://www.chocolatehills.net/
- 場所:Googleマップ
Tarsier Conservation Area(ターシャ観察区域)
ボホール島と言えばターシャ(フィリピンメガネザル)ですね。
世界最小と言われる原始猿でフィリピン固有のメガネザルの一種です。フィリピンでも特にボホール島、サマール島、レイテ島で見られます。
夜行性で、夜でも周りがよく見えるように発達している大きな目が特長です。
身体の大きさは12cm前後しかなく、手のひらサイズで、身体よりも2倍長いしっぽを持っています。
10~20年は生きると言われていて、小動物の中では比較的長生きですが、森林破壊と密猟により、1990 年に、IUCN Conservation Monitoring Centre によって絶滅の危機に瀕していると評価されました。
(参考:primer(Tarsier Conservation Area) Wikipedia(Philippine tarsier))
Tarsier Conservation Area(ターシャ観察区域)に行ってみました。






体の大きさは人のこぶし程度に見えました。
係員がターシャの近くにいて、客からカメラを受け取り撮影する無料サービスが数か所あります。

私たちも撮影してもらいました。

係員はついでにターシャのアップも撮ってくれます。
この方法は、フラッシュをたいたり足を踏み入れたりする客のマナー違反を防げていいですね。

別の係員がとってくれたターシャは昼間なのに大きく目を見開いていました。目が大きい!

このかわいらしさが人気の秘密。
ターシャを一番の目的にボホール島を訪れる人は多いです。



出口にも宇宙生物がいました。

- 英語名:Tarsier Conservation Area
- 住所:M3GR+FFM, Loay Interior Road, Loboc, Bohol
- ターシャ観察区域の場所: Googleマップ
PANGA FALLS(パンガスの滝)
あっさりとターシャを見ることができたところで時間は14時。
この日、朝食は持ち歩いていたクラッカーで小屋で軽く済ませ、午前中は仕事をした分、昼は BasakBistroBatuan レストラン(2日目のブログに戻ります)でしっかり食べたのでお腹もすいていません。
Googleマップを見ると国立公園が近くにあるというので向かいましたが、途中の道が閉鎖されていました。
一度ホテルに戻ってしまうと、夕飯が食べられそうな場所まで出てくるのに車で20分ほどかかります。街灯が少ないので安全運転のために夕飯を早めに済ませたく、まずはどこかで時間をつぶせないか情報を探しました。
すると、パンガスという名の滝の情報を見つけました。評価も高く、写真もナイアガラのような横長で珍しいため、行ってみました。
幹線道路から細い道に入るのですが、標識はもう薄れていて見落としそうでした。






泳いでいいと勧められたので、念のため車に積み込んでいた水着に着替えて中に入りました。
ロープを伝って滝まで行くことができます。

滝のそばは流れがきつく子供たちはあきらめましたが、妻は滝下の岩に立ってご満悦でした。

滝下まで到着できれば、滝の中の静寂をのぞいたりもできました。
ただ、水の中を通っていくのでスマホを持っていけず、撮影がかなわなかったのが残念です。
たまに西洋人観光客(右端)が来る程度で、ほとんど知られていないかもしれません。

滝と逆のほうはゆるやかに流れる川で、何時間でも遊べそうです。

車もほとんど来ないようなところで周囲は静か。水音だけがありました。


ここで存分遊び、楽しめました。
滝に向かうほうは160センチの妻でも足がつかないほど深く、流れもきつく、綱にしがみつくのは必至で、子供たちも全力で遊んでいました。
川の水に肩まで使っても寒くないのが常夏の国の良いところです。
滝まで下りてくる階段横に受付があり、一人30ペソ(約70円)払って入り、何時間でもいてよい仕組みでした。
スタッフのお兄さんが1~2人、我々のような観光客を見守ってくれています。
有料だからか地元の子はいませんでした。
昨日と一昨日に訪ねた二つのアドベンチャーパークは人工的に人を怖がらせるもので、私たちの好みではありませんでしたが、ここは、自然の力の偉大さを感じながらそれぞれが勇気を出して挑戦し、心に残りました。
- 英語名:PANGA FALLS
- 住所:Q464+GJJ, Bilar, Bohol
- 場所:Googleマップ
アントンレストランAnton’s Restaurant(Native Fried Chicken)
夕飯はアントンレストランに行きました。
前日、チョコヒルアドベンチャーに行く前に朝食に立ち寄っていたところで、はにかんだ感じの女性たちが好感を持てる店です。
まず前日、朝食に来た時のメニューが以下です。
チキンが美味しい店との噂通りで、地場鶏の丸焼きもおいしかったです。
5人で食べて一人当たり175ペソ(約400円)。
写真奥からゴーヤの炒め物、パンシット焼きそば、左が地鶏丸焼き、右が豚肉と野菜の炒め物

写真の撮影後でしたが無料のスープが運ばれてきました。
とても濃厚で牛肉のダシがよく出ていて温まりました。
今回夕飯に来た時、それがスープのブラロとしてメニューにあったので注文しました。
ブラロは500ペソ(約1200円)で、他のおかず各100ペソに比べると高級ですが、昨日のスープと同じ濃厚さに肉がたっぷり入っていて、滝泳ぎの後の体が温まっておいしく、家族で何杯もおかわりができる量がありました。
アイスクリーム21ペソ(50円弱)を食後に5人で食べて大満足でした。
トータルは一人当たり186ペソ(約400円)です。


この後、小屋に戻って熟睡しました。
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