このブログは日記形式になっています。
「子供を英語バイリンガルにするには教育移住すればよい!と気づいた日~教育移住日記①」からぜひお読みください。
母親として出来ることは限られている
毎朝幼稚園に着くと、太郎は自分でスタスタと教室に入っていく。そこで別れてもいいのだが、私は続いて必ず教室に入り、先生やお友達に「グッドモーニング」を言い、太郎にも「バーイ」か「スィーユー(またね)」と言って目を合わせてから離れている。
先生やお友達に太郎の母親として認識し、身近に感じてもらいたいし、太郎やクラスの雰囲気を常につかんでおきたいからだ。
このブログでも伝わると思うが、次郎と花子には私はそこまで気を使わない。もちろん愛情の差ではない。太郎の年齢(5歳)になると、周囲の子は英語でじょうずに話すし、話せない子に違和感も感じだす。太郎は、弟妹と違い、英語をうまく扱えない事に対するストレスを強く感じていることは明らかで、私は気になるのだった。
ある日、別れてから、「あ、先生に聞いておくべきことがあった」と思いだし、私は教室に引き返した。でも、太郎が寂しそうにしているのではないか、それをいきなり見てしまったら太郎に悪いのではないかと感じ、まずドアのガラス越しに中をうかがった。
案の定、太郎は一人、パソコンに向かって画面を見ていた(この幼稚園には各クラスにパソコンが置いてあり、子どもたちも触っていいことになっている)。他のお友達は、先生や他の子とおしゃべりしながら何か手も動かしていて楽しそうだ。一人で積み木に取り組んでいる子もいるが、目はイキイキとして熱中しているのが分かる。太郎はなんとなく、所在無げだった。
太郎なりに日々を楽しむ
でも、太郎はセブの幼稚園を「楽しい」という。また、何かの話の折に、クラスメイトとの楽しげなエピソードを、しかし特に喜ぶ風でもなく話すことがある。「僕の弁当に添えてあったチョコレートスナックを、3人のお友達が羨ましがったから、みんなに分けてあげたんだ」などだ。
自宅では、太郎は日本語で書かれた本を読みまくっている。彼は日本にいた頃から本が好きで、毎週図書館で大量に借りていた(日本の自宅にはテレビを置かなかったことが大きい)。100冊購入してセブに持ってきた本を私は小出しにしているが、太郎は一日に1~2冊読み切るから全然足りず、追加注文を決めたところだ。
読んだことのない本をいくらでも図書館で借りられた日本との違いを残念がりつつ、彼は同じ本を飽きずに何度も読み返している。「早くシャワーを浴びなさい」などと声をかけるとしぶしぶ動き出すが、そんな時は本を読みながら歩く「二宮金次郎っぷり」も日本にいた頃と変わらない。
弟とは、じゃれあったり、ボードゲームをしたり、妹にはいつも優しいお兄ちゃんで本を読み聞かせてやる姿も見られ、家ではよく笑う。でも、幼稚園の様子は心配だ。
日本では保育園に迎えに行くと、お友達とトランプの真っ最中でなかなかやめられない、なんてこともあったが、今はお友達との関わりが見られない。
とはいえ、私が太郎の幼稚園生活を楽しくしてやることはできない。太郎の様子をしっかり見守り、常に私からの愛情を伝え、彼を肯定してあげることで支えよう。早く言葉の壁を超え、仲の良いお友達ができてほしい。(続く)
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